何はともあれGitHub連携
シリーズ「最初から知っていたらこうした」の0本目。これから書くことの、すべての土台の話です。なお、このプロジェクトではAIは最初からClaudeを基本にして進めています。
私は開発者ではない
最初に白状しておくと、私には開発者としての経験がほとんどありません。プログラムの読み書きは、わからないなりに追える程度。仕事で開発チームの近くにいたことはあっても、自分でコードを書いて何かを完成させた経験は、このゲームが初めてに近いです。

そんな人間がブラウザゲームを作れているのは、AIがコードを書いてくれるからです。AIは最初からClaudeを基本にしています。私がやっているのは、企画、仕様の判断、実機での確認、そして「これでいいか」を決めること。コードの大半はAIが書きました。
ただ、「AIに頼めば作れる」と「AIと組んで完成させられる」のあいだには、思っていたより大きな溝がありました。その溝を埋めるのに一番効いたのが、GitHubです。
GitHubは知っていた。でも使っていなかった
開発者にはなじみの深いGitHub。私も存在は知っていました。「プログラマーがコードを置いておく場所」という程度の理解でしたが。
だから最初は使いませんでした。「自分は開発者じゃないし、AIと会話しながら作るなら要らないだろう」と思っていたからです。これが間違いでした。
GitHubとは何か(非開発者向けに)
いま私が理解している範囲で説明すると、GitHubは次の3つを同時にやってくれる場所です。
- コードの保管庫。最新版が常に1つある。「どれが最新だっけ」がなくなる
- 変更の履歴。いつ、どこを、なぜ変えたかが全部残る。前の状態に戻せる
- 作業の記録帳。「これをやりたい」「これが壊れた」をIssueとして残し、議論して、閉じる。経緯が残る
開発者からすると当たり前の話だと思います。でも非開発者にとって大事なのは、この3つが「AIとの会話」には存在しないということです。会話の中にしかない情報は、会話が終われば消えます。AIは前回の話を覚えていないし、覚えていても正確ではない。
なぜAIと組むなら「最初に」必要なのか
AIと開発を進めると、次のことが必ず起きます。
- AIが「前回こう決めた」と言うが、実際は違う
- 直したはずの箇所が、いつの間にか元に戻っている
- ファイルが大きくなって、会話に貼れなくなる
- 「今どこまでできているのか」を、私自身も把握できなくなる
これらは全部、「事実がどこにあるか」が決まっていないことから起きます。GitHubを土台に据えると、事実はmainブランチにある、経緯はIssueにある、と決まります。AIにも「ここを見て」と指示できる。私も「ここを見れば分かる」と安心できる。
逆に言うと、GitHubを後から入れると、それまでの会話の中に散らばった情報を全部移し替える作業が発生します。私はそれをやる羽目になりました。最初から入れておけば、その手間はゼロでした。
非開発者がGitHubを使う、現実的なライン
「GitHubを使う」といっても、開発者と同じことを全部やる必要はありません。私が実際にやっているのは、これだけです。
- チャットでAIに「やりたいこと」「困っていること」を日本語で伝える。AIがそれを整理してIssueに起票する
- AIが作ったPR(変更のまとまり)の差分と、プレビューを見る
- 問題なければ「マージGO」と言う。問題があればチャットで伝えて、AIにIssue化してもらう
コマンドラインは触りません。ブランチの操作もAIに任せています。それでも十分に回ります。「事実の置き場所を決める」ことが本質で、操作の習熟はその次です。
このシリーズについて
ここから先の記事は、全部この土台の上の話です。連携でつまずいたこと(01)、AIの記憶を信じて事故ったこと(02)、サーバー周り(03)、ルール作り(04)、そして苦労話(05)。順番に読むと、「なぜGitHubが最初なのか」が、失敗込みで分かると思います。